2009/07/28

第19節:東京0 vs 0広島



コチラの狸は10歳でしたが、あちらはタヌキオヤジでしたな。と。

そうは言っても個人的には非常に面白いゲームで、後は得点だけが足りなかった、というのが第一印象でした。
ただ、そうは言っても得点が入らなかっただけに、人によって評価は真っ二つというところではないでしょうか。




花火がなくなってしまったのは至極残念ではありますが、浴衣祭りと言う事でこの日のコンコースはなかなか華やかでした。
個人的には「浴衣は3割り増し!」と毎夏公言しているので、こういうイベントは非常にテンションが上がります。苦笑

ワタクシ自身は甚平で味スタに初めて足を踏み入れまして、意気込んでスピードくじを引きに行ったのですが、かすりもせず、、、。
ただハズレ人向けのラムネつかみ取りのところでやけに綺麗なお姉さんがいるなー、と思ったら、青赤娘の方でした。
ホットラインはあまり観ないので、初めはタダの普通のお姉さんだと思ってました。。。



と振り返ったら、なんと社長も浴衣。
この格好で誘導用のカラーコーンを運んでいらっしゃいました。
職業柄、万人に好意を持たれるというのはやはり難しいとは思いますが、こういうフットワークの軽いところなどは、ワタクシ自身はとても好感を持っています。
例え今後東京が不振にあえぐことがあっても、安易に辞めさせられるようなことなく長く東京の礎を築いていただきたいものです。



ドロンパももちろん浴衣(もちろんしっぽ穴付き。笑)。
ハーフタイムはゴール裏の手拍子に合わせて東京音頭を踊ってくれました。
相変わらずカワイイです。



チームが好調で、「その界隈」では注目の一戦と言う事で、地上波な人々もこの日は随分来られてましたね。
小倉は結構腰が低く、加藤と違ってブーイングされない感じでした。



御存知前田アナも。
あんまりアナウンサーな感じがしない(失礼)彼女ですが、愛想のよさは一級ですねー。
某東京ローカル局の三○アナにも見習っていただきたいと思ってしまいました。




ゴール裏も、久々の旗投入で気合入ってましたね。
実際、この日は広島側の集客はそこまで期待できない中、約28、000人というのは健闘したといえるのではないでしょうか。
だからこそ、こういうときこそ勝っておきたかったし、恐らく中心部の方々もその辺も相俟っての気合だったのだと思います。




まあただ、そういう時は大体上手く行かないというのが、昔ながらの東京らしさなのかもしれません。
ここで広島を蹴散らしておけば、更に勢いも加速していけたのかもしれませんでしたが、結果は0-0。
遂に今季は、この後天皇杯ででも当たらない限りは対広島に関しては無得点で終える、ということになりました。

ゴール裏から眺めていて感じたのは、広島が実践した「東京崩し」は、恐らくこの2ヶ月ほど多くのチームが試みたアプローチの中で、最も奏功しているな、ということでした。
先日の名古屋は、もちろん彼らのスタイルもあって徹底的に両サイドで2対2の形にしてそこを破って行こうという意思が見え、そこのところで個人が敗れれば一気にピンチになる、それだけにかなりコチラのペナ隅付近はスリルある攻防が展開されたように記憶していますが、この日の広島はより進んだ形とでも言いましょうか。

まず、東京側の右サイドで2対2を作る。
コチラを対応するのは当然徳永と石川または米本になります。
すると中は、というと広島は1トップ2シャドーの3枚であるため、左から長友がスライドして変則の3バック気味に。
そこでバックラインから広島の選手が上がってきて左サイドでも2枚になると、東京側は羽生一枚になって、そこから左サイド→中央のストヤノフ→比較的自由に動く柏木→また左のような感じで、前半は特に左から左から押し込まれる形が多く見られました。

よく「長友の裏」と言われていた東京攻略への一見定石のようなアプローチではなく、長友をDFラインに吸収させてしまうことで左サイドにスペースを造ってそこを攻め、その延長で東京の両サイドが上がれないようにしてしまうというのは、純粋に「強いな」と。
そして広島の選手が東京の選手よりも如実に優れていたように感じたのは、特に前線の選手のトラップ技術の高さでしょうか。
柏木や服部など、とにかく速いパス・長いパスでもボールが「ピタ!」と止まる。
止まるからこそ、次の判断が早くなる。
このあたりはナオの「ゴール(次)のイメージを作ってそこにボールを置く」という動きながらのものというよりは中田英寿のような「止める」「蹴る」の高い水準での連続という具合で、やはり何年も同じスタイルでやっているからこそでしょうかね。
そのあたりは東京の選手も、まだまだ個人のスキルとして改善できるなあ、といった感じです。

ただ、何だか広島の方を褒めまくりでしたが、東京は何より中央の今野・ブルーノ・梶山が安定していたこともあり、というかこれが非常に大きくて、前半も半ば過ぎからはサイド重視の相手を中央から崩しにかかるという展開を見せ始めて相手を走らせつつ徐々にペースを握ります。
このあたりは、お互いにパスを繋ぐ、という指向を持っているそれなりのレベルのチーム同士ということもあり、一方がボールを保持するとロストしないまま相手のゴール近くまで、そこで相手に渡るとそこからまた相手が同じことを、という、ワタクシにとっては非常に面白い時間帯でした。
特に両チームとも安易にボールをタッチラインの外に蹴りだすことをしないため、スローインが全くないままかなりの時間を過ごしたのではないでしょうかね。
守っている方は気が抜けない(この辺りがモニが今スタメンに絡んでこれない最大の要因とも思いますが)反面、見ている側としては何ともスペクタクルな、「面白い0-0」というゲームだったように思います。


とまあ、そういった意味で前半は個人的にはかなり満足度の高いゲームだったんですが、後半に入ると広島がそれこそ180度やり方を変えて来たため、東京のチャンスは増えるけれどもゲームが終わってしまった、もっと言えば自らの指向を投げ打ってまで方向転換した広島の目論見通りのゲームとなった、ちょっと残念な内容になってしまいました。
まあ恐らく、自分たちのフィジカルの落ちる時間帯や、東京が後半開始から両サイドを強気に上げていく戦い方を選択したこともあるのではないかな、と。
勝ち点1を「奪った」形の広島に対して「理想に殉じた」東京と半ば皮肉めいたレビューも結構目にしましたが、個人的に勝てなかったのはもちろん残念ではあるものの、ようやくスタイルが形になってきた、この自信を確固たるものにしたいという段階といっていい今の東京にあって、目先の1勝のためにパワープレーを選択したりというのはやはりないだろうなあ、とワタクシ自身は思います。
まあそうはいっても、カボレやナオをあそこまで引っ張ったのは恐らく広島のカウンターを警戒して(裏へのスピードのあるカボレがいることで、後ろの選手が強気に飛び出していくことが出来ない)のことだと思いますので、JFK監督も現状のトライを維持する中で最大限のリアリズムというか保険はかけていたのかな。そんな気もしてしまいました。




後半がアレだっただけに、何かと消化不良感が残る方も多いと思いますし、もちろんワタクシ自身も悶々とした訳ですが、無失点(4試合連続)で負けてないのもまた事実。

次はMidweekの名古屋を挟んで、ほんの2ヶ月前に煮え湯を飲まされた川崎戦。
今回は相手の方がハードスケジュールですし、それを見越してか若干メンバーを落とした今節の京都戦では非常に痛い目にあったようで、何としてでも勝ちたい一戦になります。

というか、純粋にそろそろ突き抜けて欲しいのです。

何としてでも、勝ちたい!!



と、その前に。
名古屋戦は、何としてでも見たい!!

塩田。塩田! 頑張れ!!

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