2011/05/06

第10節:ベルディ0 vs 0東京

もしもこの試合がただのリーグ戦の1試合であったならば、試合終了のホイッスルとともに、思わずブーイングするようなことなどなかったかなとは思います。

実際、後半の、そして10人になって以降の私たちの選手達の「闘いぶり」は、今季のここまでの4試合中最も素晴らしかったし、スタンドのワタクシにまで、「伝わってくる」ものでした。
これがもし、開幕戦であったならば、きっとスタンドの大半の方々が拍手で挨拶にくる選手たちを迎えたのではないでしょうか。

しかし。
残念ながら、これはダービーなのです。
内容がどうとか、各々の選手のコンディションやチーム状態がどうのとか、ましてや相手との力関係がどうだとか。
一言で言うならば、そんなことは全くどうでもよろしい。

ただ勝つ。

更に望めるならば、圧倒的に勝つ。

ダービーを争う両チームが激しく求める「答え」とは、それ以外には存在し得ないと、ワタクシは常にそう思っています。


そういったワタクシ自身の恣意的な想いに照らした際に、試合翌日から今日までtwitterで見かけたワタクシたちの選手たちのコメントは、何というか、、、。

『昨日の試合で僕達は勝ちのみを期待されてるチームだと再認識した。 批判されても仕方ないし、当たり前だと思う。 とはいえ僕らに今できる事は1つ1つの試合、そして練習を大事に全力で向かうしかないと思う。 昇格に近道はない! 今日からまた頑張ります!』(権田)

『昨日の試合は悔しかったな。あらためて思ったのが、当たり前かもしれないけど選手もファンも勝つこと、結果がすべてってこと!!!勝てば何も言われない...だからこそ、もっと細かいとこまで神経を使わないとね。頑張れ自分( ̄ー ̄)』(椋原)

『いちいち人の言うこと気にしてたってしょうがないから結果だすしかないな!!!口で言うのはいくらでもできるし。。。』(梶山)

まあ、気持ちは分からないではないけれども。
それでもどうしても、温度差を感じてしまう。申し訳ないのですが。

ちなみに、ワタクシ自身は所謂「勝利至上主義者」ではありません。
ただし、これまでの経験から、自分なりにではありますが学習してはいるつもりです。

我慢していればきっとよくなる。
そう信じ続けて励ましの、鼓舞の拍手を送り続けた結果、今年チームはどこのステージにいるのか。
今季、チームは何を目標にしているのか。
チームスローガンは何なのか。

今季、ワタクシたちが第一義的に拘るものは、「勝利」であるはずです。

そして、昨年ホームでただの1勝(国立でのそれを加えても僅かに2勝)しかしていないチームを見に、依然として15000人以上の人々が足を運んでいることを、選手たちが一体どう考えているのか。
そしてその「奇特な」人たちの前で4試合で1勝、僅かに1得点という状況で、果たして今後彼/彼女らが「奇特」なままでいてくれるのか。それについて幾ばくかでいい。思いを馳せて欲しいと思います。

今、スタンドは勝利に、いやそれよりもまず、得点に餓えています。

友人を観戦に招待しても、「つまらない」と言われて返す言葉がない。
そりゃそうだ。
ワタクシ自身もそう思うもの。

どんな職種であれ、プロとは、その結果に対して対価を得るもの。
プロセスを評価してくれ、といったところでそれをしてくれるのは内輪の人間だけです。

もっと泥臭く、1つの結果、1つの勝利、1つの勝ち点、1つの得点に貪欲になってもらいたい。
そしてそれに満足せず、一段上のプロセス、更に上の内容・満足を貪欲に追求して欲しい。

ワタクシはそう思います。


思えば、城福政権の2年目、城福東京が絶頂期を迎えるきっかけとなった試合は、ちょうどこのゴールデンウイーク、アウェイのガンバ戦であったと城福前監督が述懐していたと記憶しています。

あれよあれよという間に4失点の後、今野をCBに下げて遮二無二逆転を目指した東京は結局2-4で破れることになりましたが、その後今野をCBに固定、ナオの大ブレイクも相まって7月終わりの名古屋戦まで、16試合でわずか2敗という快進撃を見せる、その端緒となったのでした。

もちろん、今回のセザー退場後の35分間の「本気の」プレーが、当時と同じようなストーリーを結ぶのかは神のみぞ知るなのでしょうが、そういった昔の記憶を現在に重ねてしまいたくなるのがファン心理であると思いますし、また、年を重ねつつ好きなチームを見続けているサッカーバカの特権であるようにも思います。

東京が不調であれば気持ちも重い。
でも足取りが重かろうが気分が晴れなかろうが、日曜日はまたスタジアムへ。

次こそは、眠らない街と、旨いビールを堪能できることを信じて。

また、スタジアムでお会いしましょう。