2009/07/28

第19節:東京0 vs 0広島



コチラの狸は10歳でしたが、あちらはタヌキオヤジでしたな。と。

そうは言っても個人的には非常に面白いゲームで、後は得点だけが足りなかった、というのが第一印象でした。
ただ、そうは言っても得点が入らなかっただけに、人によって評価は真っ二つというところではないでしょうか。




花火がなくなってしまったのは至極残念ではありますが、浴衣祭りと言う事でこの日のコンコースはなかなか華やかでした。
個人的には「浴衣は3割り増し!」と毎夏公言しているので、こういうイベントは非常にテンションが上がります。苦笑

ワタクシ自身は甚平で味スタに初めて足を踏み入れまして、意気込んでスピードくじを引きに行ったのですが、かすりもせず、、、。
ただハズレ人向けのラムネつかみ取りのところでやけに綺麗なお姉さんがいるなー、と思ったら、青赤娘の方でした。
ホットラインはあまり観ないので、初めはタダの普通のお姉さんだと思ってました。。。



と振り返ったら、なんと社長も浴衣。
この格好で誘導用のカラーコーンを運んでいらっしゃいました。
職業柄、万人に好意を持たれるというのはやはり難しいとは思いますが、こういうフットワークの軽いところなどは、ワタクシ自身はとても好感を持っています。
例え今後東京が不振にあえぐことがあっても、安易に辞めさせられるようなことなく長く東京の礎を築いていただきたいものです。



ドロンパももちろん浴衣(もちろんしっぽ穴付き。笑)。
ハーフタイムはゴール裏の手拍子に合わせて東京音頭を踊ってくれました。
相変わらずカワイイです。



チームが好調で、「その界隈」では注目の一戦と言う事で、地上波な人々もこの日は随分来られてましたね。
小倉は結構腰が低く、加藤と違ってブーイングされない感じでした。



御存知前田アナも。
あんまりアナウンサーな感じがしない(失礼)彼女ですが、愛想のよさは一級ですねー。
某東京ローカル局の三○アナにも見習っていただきたいと思ってしまいました。




ゴール裏も、久々の旗投入で気合入ってましたね。
実際、この日は広島側の集客はそこまで期待できない中、約28、000人というのは健闘したといえるのではないでしょうか。
だからこそ、こういうときこそ勝っておきたかったし、恐らく中心部の方々もその辺も相俟っての気合だったのだと思います。




まあただ、そういう時は大体上手く行かないというのが、昔ながらの東京らしさなのかもしれません。
ここで広島を蹴散らしておけば、更に勢いも加速していけたのかもしれませんでしたが、結果は0-0。
遂に今季は、この後天皇杯ででも当たらない限りは対広島に関しては無得点で終える、ということになりました。

ゴール裏から眺めていて感じたのは、広島が実践した「東京崩し」は、恐らくこの2ヶ月ほど多くのチームが試みたアプローチの中で、最も奏功しているな、ということでした。
先日の名古屋は、もちろん彼らのスタイルもあって徹底的に両サイドで2対2の形にしてそこを破って行こうという意思が見え、そこのところで個人が敗れれば一気にピンチになる、それだけにかなりコチラのペナ隅付近はスリルある攻防が展開されたように記憶していますが、この日の広島はより進んだ形とでも言いましょうか。

まず、東京側の右サイドで2対2を作る。
コチラを対応するのは当然徳永と石川または米本になります。
すると中は、というと広島は1トップ2シャドーの3枚であるため、左から長友がスライドして変則の3バック気味に。
そこでバックラインから広島の選手が上がってきて左サイドでも2枚になると、東京側は羽生一枚になって、そこから左サイド→中央のストヤノフ→比較的自由に動く柏木→また左のような感じで、前半は特に左から左から押し込まれる形が多く見られました。

よく「長友の裏」と言われていた東京攻略への一見定石のようなアプローチではなく、長友をDFラインに吸収させてしまうことで左サイドにスペースを造ってそこを攻め、その延長で東京の両サイドが上がれないようにしてしまうというのは、純粋に「強いな」と。
そして広島の選手が東京の選手よりも如実に優れていたように感じたのは、特に前線の選手のトラップ技術の高さでしょうか。
柏木や服部など、とにかく速いパス・長いパスでもボールが「ピタ!」と止まる。
止まるからこそ、次の判断が早くなる。
このあたりはナオの「ゴール(次)のイメージを作ってそこにボールを置く」という動きながらのものというよりは中田英寿のような「止める」「蹴る」の高い水準での連続という具合で、やはり何年も同じスタイルでやっているからこそでしょうかね。
そのあたりは東京の選手も、まだまだ個人のスキルとして改善できるなあ、といった感じです。

ただ、何だか広島の方を褒めまくりでしたが、東京は何より中央の今野・ブルーノ・梶山が安定していたこともあり、というかこれが非常に大きくて、前半も半ば過ぎからはサイド重視の相手を中央から崩しにかかるという展開を見せ始めて相手を走らせつつ徐々にペースを握ります。
このあたりは、お互いにパスを繋ぐ、という指向を持っているそれなりのレベルのチーム同士ということもあり、一方がボールを保持するとロストしないまま相手のゴール近くまで、そこで相手に渡るとそこからまた相手が同じことを、という、ワタクシにとっては非常に面白い時間帯でした。
特に両チームとも安易にボールをタッチラインの外に蹴りだすことをしないため、スローインが全くないままかなりの時間を過ごしたのではないでしょうかね。
守っている方は気が抜けない(この辺りがモニが今スタメンに絡んでこれない最大の要因とも思いますが)反面、見ている側としては何ともスペクタクルな、「面白い0-0」というゲームだったように思います。


とまあ、そういった意味で前半は個人的にはかなり満足度の高いゲームだったんですが、後半に入ると広島がそれこそ180度やり方を変えて来たため、東京のチャンスは増えるけれどもゲームが終わってしまった、もっと言えば自らの指向を投げ打ってまで方向転換した広島の目論見通りのゲームとなった、ちょっと残念な内容になってしまいました。
まあ恐らく、自分たちのフィジカルの落ちる時間帯や、東京が後半開始から両サイドを強気に上げていく戦い方を選択したこともあるのではないかな、と。
勝ち点1を「奪った」形の広島に対して「理想に殉じた」東京と半ば皮肉めいたレビューも結構目にしましたが、個人的に勝てなかったのはもちろん残念ではあるものの、ようやくスタイルが形になってきた、この自信を確固たるものにしたいという段階といっていい今の東京にあって、目先の1勝のためにパワープレーを選択したりというのはやはりないだろうなあ、とワタクシ自身は思います。
まあそうはいっても、カボレやナオをあそこまで引っ張ったのは恐らく広島のカウンターを警戒して(裏へのスピードのあるカボレがいることで、後ろの選手が強気に飛び出していくことが出来ない)のことだと思いますので、JFK監督も現状のトライを維持する中で最大限のリアリズムというか保険はかけていたのかな。そんな気もしてしまいました。




後半がアレだっただけに、何かと消化不良感が残る方も多いと思いますし、もちろんワタクシ自身も悶々とした訳ですが、無失点(4試合連続)で負けてないのもまた事実。

次はMidweekの名古屋を挟んで、ほんの2ヶ月前に煮え湯を飲まされた川崎戦。
今回は相手の方がハードスケジュールですし、それを見越してか若干メンバーを落とした今節の京都戦では非常に痛い目にあったようで、何としてでも勝ちたい一戦になります。

というか、純粋にそろそろ突き抜けて欲しいのです。

何としてでも、勝ちたい!!



と、その前に。
名古屋戦は、何としてでも見たい!!

塩田。塩田! 頑張れ!!

2009/07/21

広島戦へ。



こういうのを作って下さる人、本当に心から尊敬します。

本当の夏を!

サテライト第5節:川崎0 vs 2東京



大宮戦翌日は、エコラシコもありましたがそちらはパスして、我が家から最も近いJリーグ競技場・等々力にてサテライト川崎戦へ行ってまいりました。

エコラシコがあったせいかもしれませんが、無料とはいえ観衆3、682人って。(ちなみに、今シーズンのベルディのホームゲームの平均動員数は4,000~5,000人)
皆様、本当にサッカー好きですねえ。笑




サテライトは、勝敗や戦術を見る場ではなく、純粋にここのパフォーマンスやコンディションを確認するという視点がやはりメインになります。

この日の東京のスタート時の布陣は、

GK:塩田

DF:椋原、佐原、平松、茂庭 (←右から)

MF:藤山、浅利(後)
MF;小山、大竹(前)

FW:達也、赤嶺

という感じ。
モニが左サイドバックというところは、やはり浄がいなくなった途端に層の薄さを感じさせます。




塩田フル出場。
声も良く出ているし、相手の裏へのパスが出るタイミングなどに対する読み・飛び出しなども、ほぼ完璧な出来で、もうトップチームの試合にも全然いける状態じゃないでしょうか。
やはり安定感があります。

まあただ、チーム状態も今良好ですから、よっぽどガッツリ負けない限りは出番がなさそうですが。
名古屋戦あたりで、試運転できればいいと思うのですが、、、(ボソ)。




川崎戦ということで、キャプテンマークは佐原の腕に。

コイントスで、また「ボール」と言ったとか言わないとか。笑
選手紹介の時には、スタジアム全体から拍手を貰っていました。

出来としては可もなく不可もなくといった感じで、前半で交代でした。


その前半は、東京が達也の美しいFKで先制点を取るものの、全体的に攻め急いでいる印象でどうも中盤でボールが落ち着かない感じでした。
O-35のダブルボランチ、特に藤山にボールを集めてフジを中心に組み立てようとしていましたが、やはり梶山のようには行かない訳で。
フジが悪い、というよりも、ちょっと毛色が違う、とそういった感じですね。



本当は彼にそういった役割、即ちボールを運び、中盤を作るプレーをしてもらいたいのだと思いますが、やっぱり良く動いて守備もしている割には、緩急をつけられない感じなのですよね。
よって、どうしてもハイテンポな試合展開になってしまうといえばいいのか。ゴール前のシーンは多くなるのですが、、、。
その辺、もう一皮剥けないとなのかなあ、と素人考えになりますが、感じてしまいました。


逆に川崎は、ヴィトール・ジュニオールがやはり次元の違うパフォーマンスを見せてました。
運動量も多いし、「何故サテライトに出ている!?」というレベル。
ただ、本人もそう思っているのか、終盤はかなり苛々している場面も見られましたね。



そのヴィトールを中心にやはり奪った後縦に速い攻撃を仕掛けてくるのは、トップチームと遜色ない川崎。
サテライトの攻撃陣は、矢島・ヴィトール・黒津ですからそりゃそうか。
後は、30番のちっこい選手がいいドリブル突破を何回か見せてましたねえ。
あれは好印象でした。

ただ、この日は平松が安定感のあるカバーリングを見せて、キッチリ止めてました。
平松はこの日のプレー振りを見る限りでは、CBのバックアップ一番手は目下のところは彼で決まりかな、という感じでしたね。
スピードも高さも、黒津や矢島としっかりやりあえている訳ですから、まあ申し分ないのではないでしょうか。

逆に、ちょっと心配なのがモニ。
SBのポジションでスタートと言う事で前半は特に上がりもせず、守備に専念してましたが、もう少し繋ぐ意識を持たないと今の東京のスタイルではちょっと厳しそうです。
走りあいでも矢島にちぎられるシーンがあったり。頑張って欲しい選手の1人なのですが、、、。




後半は、佐原→吉本と代えて、DFラインは右から椋原、吉本、茂庭、平松になりました。
椋原は途中小山と前後入れ替わって、SFのポジションにもなっていたような気がします。

中盤は浅利に代えて、何と草民がボランチ。
前線は達也→祐介と交代します。

草民はボランチと言う事で、まずは守備からと言われていたのかどうかは判りませんが、あまり積極的に前線に出て行くシーンはなく、逆にフリーでボールを持ってもDFラインに戻すパスを選択しがちで、ボランチで苦悩していた時の今野のようなパフォーマンスになってしまったのがちょっと残念でした。
まあ反面ディフェンスは頑張っていたと思うんですが、こればっかりはやはり適正の問題でしょう。
もしくは、首脳陣からの「修行」指令かもしれないと勝手に考えて見たりもしました。

祐介は、、、。
前日の大宮戦でも1人不評を買ってしまった彼でしたが、この日もあまり好いプレーが見られなかったのはとても残念に思いました。
この日は深い位置まで戻ってチェックに行ったりという場面も見られましたが、もっともっとガムシャラでいいと個人的には思うのですよね。
より大きなアピールを望みたいところではあります。



後半途中からは藤山に代えてU-18の江口君(高校2年だそうです)を投入。
ガムシャラにどんどん突っかけていく初々しいプレーを見せていました。
それにしても、東京はユースからトップまで、ちっこい選手が多いような。。。何故なんでしょう??



フル出場の「俺の」赤嶺はゲームも佳境の85分、左サイドを上がった小山からの低いクロスをファーサイドのポスト付近で滑り込みながら合わせてゴール!
「ザ・赤嶺」というゴールを目の前で見事に決めてくれました。
そういえば、彼のゴールを見るのは結構久しぶりかもしれません。でもまあ、あれが観れただけで個人的には今日は満足して御飯を2杯は食べられます。笑




赤嶺のゴール直後に祐介が抜け出し1対1のシーンを作るものの、外してしまいそのまま2-0で終了。(普通に入ったと思いました、、、)
後半は川崎のペースが落ちたこともあり、守備面ではあまり危ないシーンはなかったように思います。



全体を通して、やはり本戦でベンチ入りしている選手とそうでない選手にはちょっと差があるかな。という印象でしょうか。
個人的に、今日はCBとボランチ(米本)のバックアップが誰になるのか、という視点で見てみようと思っていたんですが、CBの方は前述の通り平松かなと思う反面、ボランチは難しいですね。
梶山の代わりはまあいないとしても、米本が出場停止になった場合は、羽生を下げて前線に草民か達也、というのが現時点のベストチョイスになるかもしれません。

あと、写真は取れなかったもののいい動きを見せていたのは我らがむっくんですね。

サイドバックとして徐々に強気の位置取りを取るようにもなってきています(この日の試合中にも、何度もベンチに確認して攻撃時のベース位置を測っていました)し、1対1の強さは機知の通りとしても、何より攻守の切り替え速度がトップの選手と遜色ありません。
守備時に突風のように全速力で戻って相手に対応しているシーンなどは非常に好感が持てました。

前線では列に並んでいる選手が結構犇いている東京ですが、反面後ろの選手はというと、現在のスタイルに適合するという条件をつけた場合にその選手層はかなり薄いと言わざるを得ないかもしれませんね。
特に米本が累積でリーチ、今野・長友は代表、ブルーノは怪我持ちですから、このまま同じメンバーでいけることは絶対にない訳ですから、その点モニや吉本にはもっともっと頑張って欲しいと思いました。


試合終了時、夕焼けに染まったスタジアムは、なかなか美しかったです。
後2週間後、このスタジアムで何としても2ヶ月前のお返しを。

反撃の夏は、まだ始まったばかりです。

2009/07/20

第18節:大宮0 vs 3東京



、そして、3。

この8連勝中、1試合平均がなんと3得点。

連戦で動きが悪くとも、3点とって勝ってしまう。
これが本当に春爛漫の頃、「1-0」でしか勝てなかった、あのチームなのでしょうか。
勝てども勝てども、どうにもこうにも信じられないワタクシは、やはり不信心者なのでしょうか。




NACK5スタジアム大宮を訪れることだけではなく、この大宮という街自体に降り立つのもこの日が初めてでした。
駅周辺は吉祥寺あたりに近い、そんな印象でしょうか。

それにしても、そのオレンジっぷりには本当に感心してしまいました。
道の側溝の蓋も、立ち並ぶ外灯も、もちろん両側に立ち並ぶお店の軒先にも。これほどまでに町全体に支えられている姿を見るだけでも、ニヤニヤしてしまいます。
同じさいたま市でも、浦和区とはえらい違い(熱心さは同じですね)で、この辺は政治的な対抗意識などもあるのかなあ、なんて穿った見方もしてしまうほど。本当に素晴らしい。





徒歩20分の道の途中には、オフィシャルショップあり、神社あり。
街中を抜けて、参道を抜け公園の中をスタジアムへというのはとても愉しくて、全く苦になりません。

この辺も同じさいたま市とは言えども、、、(以下略)。




で、缶ビールを1缶空ける間に着いたアウェイ側の待機列でしたが、凄い人!!
ちょうど開門時間くらいについたのですが、皆様の熱意にはただただ頭が下がります。

待機列では、コチラの方にもバッタリお遭いしまして。
開門と同時に席取りのために消失してしまい、本当に失礼なことをしたなあと後々反省したのですが、あの長蛇の中、待つことが苦手なワタクシはとても愉しいひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございました。



正面。



右。



左と、街中にあるスタジアムはそれだけで好きなワタクシにとって、このスタジアムの立地は最高でした。
ゴール裏スタンドも、上段からは普通のゴール裏では考えられないほどピッチを俯瞰できる眺めで(高所恐怖症の方にはちょっと辛いかもしれませんが)、なかなかいいスタジアムだなあ、と。
最大収容人数も15,000程度で、非常にコンパクトなスタジアムでしたが、現在のチーム状態もあるのか、ホーム側ゴール裏の上段端の方が空席だったのは少し残念な感じもしましたね。
浦和区に負けず、是非とも頑張ってほしいです。応援してます。



セグウェイで営業。



満杯のアウェイゴール裏でユルネバ。
ただやっぱり屋根がないと、微妙にテンポが合わなかったり、臨場感を感じられなかったり。
その辺はやっぱりホームがいいですね。




試合の方は各所で書かれている通り、まあ7日間で3試合の日程そのもののお疲れモード。
ではありましたが、その中でもポイントはしっかり抑えることが出来ていて、試合運びとしては申し分なかったかなと。
水曜日の名古屋戦よりも、抑えるところを抑え、いい内容であったように思います。

中でも特筆すべきは、、、これは先日の名古屋2連戦の際にも思ったのですが、今の東京は攻守の切り替えが相手チームよりも数段早い。
これはチーム全体が連戦の疲労で重鈍であったこの日にいたっても、相手チームとは圧倒的な差があったように思います。
これこそが、パスがずれてミスが多くとも失点せずに試合を終えられた一番大きな要因ではないかなと。
極端に言えばこの日ピッチに立っていた選手達は、動きが重くてもミスが多くてもそこだけはサボらずにしっかりとこなしていたように見え、そう意識が非常に高くなっているのかなと感じた次第です。



大宮に向かう道すがら、「今日あたり今野が点取る気がするのよね」とか勝手な予言をしていたら、本当に取ってしまうから吃驚。
実際、今節こそは僅差のゲームになるとワタクシ自身は予想しておりまして、まあその辺3点も入ったのは今の我がチームの勢いも多分にあると思います。
ただ、最近の今野のパフォーマンスはもう「別格」だと思う訳で。
「格が違う」とは、彼のためにある言葉ではないかと思うくらい、今の東京のスタイルで、CBのポジションに君臨する今野のプレーはとてつもない。それで得点まで取ってくれるのですから、もうどんな賛辞の言葉も安っぽく聞こえてしまう感じです。



もちろん、コンビを組むブルーノも、そして「槍」の長友に対して「重装歩兵」の徳永も、やはり素晴らしいパフォーマンス。
特に今野のゴールは半分以上はブルーノの得点みたいなものでしたし。
その辺、スタンドの方達はしっかり心得ての、ブルーノシャーでしたね。



歓喜が続くのは、素晴らしいこと。



まあそれでも今日はやはり、この人でしょうかね。

「夏に弱い」といっていた割には、今節の疲労したチームにあってもっともタフだった一人ではなかったでしょうか。
しかも、おそらく前線の選手の中では、この2ヶ月間のプレー時間は最も長い選手であるはずです。
課題はメンタルと言われつつも、この暑さの中最後まで非常に貪欲にプレーしている。

平山が収めて、散らして。そして点まで取ってと。
更には時間も稼いで相手を怒らせ、その刹那またゴールを叩き込む。



最後にはジャミラに。爆笑
(写真は日刊スポーツ様より)

ここでも相手選手(藤本)にキッチリカードをお見舞いしてます。

もしもワタクシが相手チームのファンであったならば、本当に大嫌いだと思います。笑


ナオの連続ゴールが途絶えても、今度は平山が爆発。
いよいよ「課題」といわれていたセットプレーからも点を取り、本当に何だか恐ろしいまでの好循環サイクルに入っているような感がある東京。

ただ疲労、疲労と言われていましたが、ふと考えると、今回は中2日で3試合といえども、全て関東圏でのゲーム。
そこへ行くと来週からは広島(ホーム)→名古屋(アウェイ)→川崎(アウェイ。まあ近所ですが)と、こっちの日程の方が全然ハードのように思いますし、恐らく今よりも気温も上がる。
これくらいで根を上げてもらっては困るし、来年ACLを目指すならばもっと過酷なスケジュールを戦わなければいけない訳で。
その辺、もっと大きな志を抱いて、「の夏」を突き進んで行きたいものです。


1週間休んで、次の相手は広島。
恐らくJリーグを日頃見ている方々にとっては、非常に興味深い、注目の集まる一戦となるのではないでしょうか。
5月の、あの「内容的には素晴らしかったけれど無得点で敗れた」一戦から2ヶ月半。
ワタクシ自身も、非常に愉しみなゲームです。

今節は上位チームが軒並み足踏みということで、遂に2位グループに手の届くところまで歩を進めてきた感がある東京。
このままの流れで、何とか8月の川崎戦、そしてその先の鹿島戦へと繋げて行きたいですね。

ナビスコ準々決勝1st:東京5 vs 1名古屋



前半は素晴らしかったけれど、後半がなー、、、。

なんて、どうにもこうにも贅沢な身体になってしまったものです。


普段職場まで自転車通勤しているワタクシにとって、埼京線~京王線のコラボレーションによる久々の通勤ラッシュ体験はまさに「地獄」以外の何者でもありませんでしたが、意地でも試合開始までに味スタに辿り着くのだという気合を見せた甲斐あって、素晴らしいゴールラッシュに立ち会うことが出来ました。



前半15分までに、3点!

まるで日曜日のリプレイを見ているかのような平山のゴール(時間も同じ3分)に始まり、米本のあまりにも美しいプロ初ゴール。そしてまたもあっさりとチーム新記録を打ち立てて見せたナオ様の3点目と、試合開始早々に名古屋の心を複雑骨折させるには充分どころかお釣りがくる程の電撃作戦でした。
長友の4点目が決まった時には、いつものように歓喜の声を上げるのではなく、ただただ爆笑してしまいました。

試合前には、

「今日の試合は難しいし、そもそもサッカーで2試合続けて3-0完勝とかある訳がない」

なんて偉そうにぶっていたワタクシですが、その予想は当たらなかった上に、それ以上の結果になってしまいました。
本当に申し訳ない限りであります。笑


結果的に、あまりにも早く試合が決まってしまったために、その後は「興行」としてはまったく面白くないグダグダな試合になってしまい、後半はその緩さに若干苛々してしまったりしたものの、それは冒頭に書いた通り、何とも贅沢な観客心理といいますか。

「人間って欲深いですよね。勝っても勝っても、もっと勝ちたいと思う。ゴールも同じ。もっともっと点を取りたい。そして、上に行きたい」

我らが石川ナオが神戸戦の頃に言っていたこの言葉の意味を、今ワタクシ達はこの身を持って体感しているのかもしれません。

大量得点にも、より完璧に近い試合運びを求め、完勝の中にも、次への課題を探す。

そうやって勝てば勝つほど、強くなればなるほど、ワタクシたちの要求もまた、止まることを知らずエスカレートし続けるのでしょうか。

東京は今、ワタクシが継続的に東京を見るようになって以来、間違いなく最も強い。
かつて強者相手に玉砕覚悟で全力でぶつかって、ギリギリ・ドキドキの90分間を駆け抜けてその結果大いなるカタルシスをスタンドにもたらしたチームでは最早なく、キッチリと自力をつけ、相手を寄り切るような内容でワタクシたちに歓喜を届けるチームへと、いつの間にやら変貌を遂げてしまったかのようです。

ただ、そんな風景を見慣れていないワタクシは、チームがそのように見えれば見えるほど、やはり不安になるわけです。

連勝はいつか止まるし、好調はいつか終わる。

「今、鹿島や浦和と当たりたい」と強く思ってしまうのは、心のどこかでそれを判っている。怖れているからに違いないのでしょう。

チーム新記録となるこの連勝がストップする時、どれだけのベースアップをワタクシたちが手に入れることが出来ているのかは、まだ判りません。
判らないからこそ、JFK監督がいうように、「最近の歩みを絶対に止めたくない」
このまま行ける所まで突っ走って、その先の景色をもっと見たいと思うのだと思います。




両指揮官の対照的な佇まい。

あちらの監督が発したnightmareというこの言葉は、彼のチームというよりはこの試合をサポートするために名古屋からアウェイスタンドに遠路足を運んだ方のための言葉ではなかったでしょうか。
もしワタクシが同じ立場になったらなら、怒り狂うことすら出来ずに、その場に座り込んでしまって帰路に着くことすらままならないかもしれない。
それくらい、この大敗はチーム以上に彼のスタンドの方々の心を砕いたと思うと、同じサッカーのスタンドに足を運ぶものとして、心中お察ししますというほかはありません。

ただ、知っての通りこの対戦はこれで終了ではなく、名古屋に場所を代えて、相手方はCFの助っ人外国人も代えての再戦が待っている訳で。
流石に平日の19時に名古屋まで行くことは出来ないと思いますが、もしかして塩田が出たりなんかするならば、言ってしまうかもしれませんが、、、。

まあ、そんなことを夢想しつつも、その前にすぐある次のリーグ戦です。

中2日。大宮戦。
相手はたっぷり中1週間。速いカウンタースタイルのチーム。

組み合わせとしてはなかなか辛い部分もあると思いますが、何とか勝ってもらいたいものです。

NACK5スタジアムは初めてなので、食べ物を調べないとですね☆

2009/07/19

第17節:東京3 vs 0名古屋



前節・神戸戦に続き、もう一度言わせていただきたいと思います。


強い!

今のFC東京は、本当に強い。

電光石火の先制点に、美しい追加点に、ロスタイムの駄目押し点。
いつからこんな強豪チームのような勝ち方が出来るようになったのかと、本当に隔世の感としかいいようがありません。


久々の味スタ開催と言う事で、この日の待機列はいつもよりも人がたくさんいらっしゃいました。
個人的に、SOCIO待機列が折り返されているのを見たのは初めてでした。
5月末の「あの」川崎戦でもそういった風景は目にしなかっただけに、やはりチームが好調であるということはダイレクトに客足に跳ね返ってくるのだなあ、と。
そんなことを考えつつ、まずはフードコートにて定番のケバブをゲットして、開門に備えます。



リーグ戦も折り返し地点を迎えて、最早完全に定着した我らがドロンパは、今後は芸を覚えていく路線という感じでしょうか?
この日はフードコート横の広場で、一輪車に乗れるところをお披露目していました。笑

J's goalによれば、その後名古屋側でこんなこともやっていたようで。
徐々に某パルちゃんのような芸達者になっていくんでしょうか。



この日の来場者プレゼントのドロンパバッグには長蛇の列でした。
もしかして、今日の客足の速さはこれが原因だったんでしょうかね??

あまりにも長い時間並んだので、今日本のサッカーメディアを目下席巻中の彼の特注ユニを召されている方の後姿を思わず撮影してしまいました。
この日も前半3分であっさりとチーム記録に並んでしまいました。
余りの呆気なさに、戦慄を覚えるどころか、笑みさえ浮かんでしまいます。



これも好調さのなせる業なのかもしれませんが、この日味スタに木魂したユルネバは、本当に素晴らしかったです。
スタンドがポジティブな空気に溢れて、そして一体になっていく感じは、やはり屋根のある味スタが一番ですね。
この日、フェアプレイフラッグを持って新生味スタのピッチを踏んだ方々は、とても感動的な雰囲気を味わうことが出来たのではないでしょうか。
ワタクシも、いつかは一度あの旗手になってみたいなと思っています。




ピクシーは、昨年味スタで目撃した時よりも、少し太ったような。

まあそれは別として、彼が試合後に酷評した程には、名古屋の試合への入り方は悪くなかったように思っていたのですが。
両サイドには2人ずつが常時張り出してピッチを広く使うスタイルで、この日の東京も常にサイドでは2対2の数的同数になり、守備に関しては結構拮抗した形になってここで抜かれると一気にピンチになる、それなりに綱渡りなやりあいになるなと思っていたものの、その流れに持っていかれなかったのはやはりあの先制点でしょう。

両サイドに2人ずつが配されているということは、もちろんサイドで有利にはなりますがそこを守れさえすれば当然真ん中では東京が数的有利になっている訳で。
そこをナオが上手く使って先制点・追加点、とやった、しかも1点目は左から、2点目は右から綺麗にその空いたバイタルを使ったことで、もう名古屋は完全に守備面でどうにもならなくなってしまいました。
このあたりはチームとして狙っていたというのももちろんあった訳ですが、同時に名古屋のチーム状態が今あまり良くなかったこともあり、前線の選手は得点を焦りすぎて完全に孤立した体になってしまったのも、東京がボールを繋いでいくには非常に嵌る形になりました。
この辺は相性というか、好調がゆえのめぐり合わせというのも大きいように思います。
「サイドで数的同数を作ってそこを突破することでチャンスを作る不調のチーム」と、「中盤をコンパクトにパスを回して崩していく好調のチーム」の対戦、更には「中盤の数的不利からバイタルにスペースを作ってしまう問題点を抱えているディフェンス」に対して「バイタルからのシュートが面白いように決まる目下得点王を擁するオフェンス」ですからね。
この辺の状況と鑑みても、サイドで後手を踏み始める前に試合の趨勢を決めてしまったというのは、本当に大きかったと思います。

とはいえ、ワタクシの考えるこの日のMan of the Matchは、圧倒的に今野なのですね。

スピードにも、高さにも。そしてビルドアップもほぼパーフェクトのパフォーマンス。
前半、ペナルティエリア左横のコーナーフラッグ付近で回してたと思ったら、そこからワンタッチ・ツータッチで瞬く間にゴール前までボールを運んでいったシーンは鳥肌モノでした。
今野の他にも、もちろんブルーノ、米本、そして徳永といった面々が本当に堅実に、そして冷静に、その安定した守備によって今の東京の好調を下支えているのは、もう誰も異論のないことだと思います。



羽生が言っているように、ワタクシたちは華やかなゴールに歓喜する一方で、今野や徳永、そして梶山の地味ではあるが非常に「効いているプレー」に、もっともっとたくさんの拍手を注ぐことで彼らを讃えて行きたいものです。
そしてそれこそが、スタジアムが、観客がよりサッカーを堪能できる空間となる、そういう風にワタクシは思うのです。

得点を量産し続けるナオよりも、平山が先に代表に呼ばれるような気がするなんて、そんなTVの10秒ダイジェストでは判りようもないことを、コンスタントにスタジアムに居合わせるワタクシたちならば大真面目に、真実味を持って実感することが出来るのですから。



達也のゴールに言い知れぬ価値があると感じるその理由は、この試合を最後にあのゴールで終えるのと、それなしで終えるのには満足感に圧倒的な違いがあるからに他なりません。
何度も何度もダメを押すチャンスを逃しつつ、最後の最後でようやく決まったゴール。
今の東京は、彼がいるからこそカボレが、ナオが全力でプレーできる。
そこで最後に試合をしっかりと締めてくれるのだから、もう言う事なしですね。


神戸戦ほど圧倒的ではなかったかもしれませんが、それでも3点取って完勝。
5連勝とは、チーム記録であり、しかもそこに試合を追うごとの内容の充実が見られることも何より素晴らしいことではないでしょうか。

試合は中2日で続き、流石に次もこんなに上手く行くとは思えませんが、それでも名古屋に競り勝って、ナビスコも次のステージへ繋げていければなと思います。


最後に。

いつも判定に不満ばかりを述べるのは不公平だと思いますので、このゲームの穴沢主審について少し。
かつては「アナザーワールド」などといわれ、もちろんワタクシ自身もあまりいい印象を持っていなかったレフェリーの一人であった彼も、ここ2、3年はそのジャッジやゲームコントロールを含めて、本当に安定していて素晴らしいと感じます。
この辺は、年を重ねる毎に不安定差が増している気がする岡田主審とは対照的かな、と。
このゲームも、あまり細々ゲームがストップすることはなく、とはいえ両チームの危険なプレーや姑息な行為にはキッチリと対処していて、ダイナミックなサッカーゲームを非常に愉しむことが出来ました。
ゲームタイムの体感時間があっという間に過ぎていったのには、レフェリーの仕事に与する部分も多分にあると思います。
これからも、この日と同じようなゲームコントロールを、お願いしたいと思います。


それから、この試合におけるダヴィとマギヌンの2人は、もう少し「フェアプレー」という言葉の意味を考えた方がいいのでは。と強く思いました。
勝利のために、といえば何でも許されるという方がいらっしゃるかもしれないが、それはあくまでも、スポーツマンシップあってのこと。
他人への敬意を欠いたプロスポーツ選手が、成功することは全体にないとワタクシは信じています。

幸い、3日後にまた彼らと対峙する機会がありあますので、立つ鳥跡を濁さずとでも言いますか。
せめて綺麗に、Jリーグを後にしてもらいたいものです。

2009/07/08

第16節:神戸0 vs 2東京



強い。


SOCIOになって以来、東京の試合をコンスタントに観ているワタクシではありますが、試合中にこんなにも、落胆ではなく、感嘆のため息が漏れた試合は、これが初めてです。

3月に3試合合計10失点で始まった今季。そこから僅か3ヶ月。
そしてまた、まさか東京の試合でこんなゲームを目の当たりにする日がこようとは、ファンながらに夢にも思っておりませんでした。

この日のようなゲームならば、たとえゴール裏のチケットに3000円もの値段が付けられようとも、その価値は充分どころか、支払ってなお余りあるものであったと思います。




今回は「年に一度の」大アウェーツアーということで、2泊3日、金曜日から大阪・神戸を満喫する旅を企画しておりまして。

有給取得で金曜日の夕方に空路大阪入りして、まずはそのまま、人生初の阪神甲子園球場へ!



今季は新監督を迎えるものの、ここまで5位と全く振るわない阪神でしたが、この日はこのブラゼルの活躍もあって、見違えるような内容で7-2と完勝。
今回の旅行の同行者は熱烈な阪神ファンということもあり、若干天気が崩れてもお構いなし。



六甲おろしを唄い、



雨が降ろうがフルハウスで黄色く染まる甲子園で、ジェット風船もしっかり飛ばしてきました。



本当に綺麗な光景で、大満足でした☆


今回は大阪滞在を選択し、この日は串かつで祝杯を挙げつつ、翌日は朝から一路姫路へ向かいます。



国宝でもあり、世界遺産の姫路城は、秋から天守閣の大改修工事(一度すべて解体し、修復して組み直すのだそうです)が行われるため、全景を見ることが出来るのはこの夏で一旦最後になります。
工事は5年程続くそうなので、今回は実にいいタイミングで行くことが出来ました。







姫路城を訪れるのも今回初だったのですが、ここはオススメです。

神戸からは新快速に乗っても1時間くらいかかるので、流石に今回神戸戦ついでに来る青赤な方はワタクシたちだけだろうと思っていましたが、コチラの方御一行にまんまと出くわして吃驚。
流石です。頭が下がりますm(_ _)m 笑


その後明石で途中下車して寿司を食べ、いよいよメインイベントであるホムスタへ。




初めてづくしの今回の旅ですが、ホムスタを訪れるのも何を隠そう今回が初めてでした。

その感想は、、、



非常に素晴らしい!!

その佇まい(街の中にあるスタジアムというのはそれだけで好きなワタクシです)や、設備、そしてピッチの近さを含めた臨場感ももちろんではありますが、何より素晴らしいと感じたのはその音響設備ですね。
ビッグスワンは論外としても、味スタも国立も決して音響がいいとは言えない国内のスタジアムが多い中、ホムスタの音響設備はそのスピーカーの配置と数も含めて、秀逸の一言だと思います。
このクラスのスタジアムだと、今まで訪れた中ではフクアリがダントツNo.1だったんですが、それに勝るとも劣らないハコだと思いました。

まあ多少残念だったのは、ゴール裏の売店が少ないことと、音響が良過ぎてホームの観客の皆様の声がこちらまで届きづらかったことくらいでしょうか。



帰宅してからリプレイを見たところ、試合開始前のユルネバと神戸賛歌の競演は美しく響いていて、この素晴らしいスタジアムに何ともいえない雰囲気を作り出していたように思います。



みんな神戸までコロンパを連れてきているのですねえ。笑




試合の方は、やはり戦前に予想した通りに色々なニュースが「カンフル剤」として作用している体の神戸が試合開始からガッツガツ前から来たこともあり、前半はほぼ互角の内容といったところだったと思います。
ただ、そこでやられる雰囲気が立ち上がりを除いてはなかったのと、このままのペースで行けば確実に先にバテるのは相手の方だと言う事は昨年までの東京を見てきて判っていたので、後半はチャンスが多くなるかなと思っていました。

思っていましたが、そんなワタクシの見解を凌駕する出来には、冒頭に書いた通り、東京の試合で初めてうっとりしてしまうという体験も味わいました。
ゴールに浮かれて狂喜乱舞してはしゃぎまわっていた同行観戦者が、ハムストリングの肉離れを起こしたという経験も人生初です。苦笑

もう筆舌に尽くしがたいナオのパフォーマンスももちろんですが、この試合で目を引いたのは故障が開けて戻ってきた羽生がどんどんチームにフィットしてきているな、ということですね。
2点ともラストパスは彼から供給されたものですし、ナオやカボレへのマークがきつくなるなか、チーム全体としても羽生を囮にするだけでなくて効果的に使おうという場面が観られることが増えてきたように思います。
ナオは確かにその素晴らしいスキルでゴールを奪いましたが、多くの場面ではゴール付近では3~4人に囲まれており、そこで他の人がチャンスをものにするという場面を今後は多く作らなければならなくなってくるでしょう。
そこで羽生や平山(この試合でも地味に大活躍でした)がより活きる場面を、今度は見たいものです。

それから、個人的にはこの試合のMOMはダントツで今野でした。

前半のハイプレッシャーの中でのビルドアップも、ゴール前でのディフェンスも、試合を通じてパーフェクトな内容ではなかったでしょうか。
図らずも試合後のインタビューで長友が言っていますが、まさに「よい守備からよい攻撃が生まれる」、このことを体現しているような存在だと言えるかと。

これでセットプレーからゴールを奪ったり、ミドルシュートを突き刺したりしちゃったらもうとんでもないことになっちゃいますが、それも期待しちゃうなあ。。笑




凱旋試合となった米本は、これでもかというくらいブーイングされてましたね。
個人的には拍手で迎えてもらえるのでは? と思っていたのでちょっと吃驚しましたが、それはあちらの流儀もあるでしょう。
いずれにしろ、プロとして対戦相手に執拗にブーイングされるのは、それはそれでシアワセなことかもしれません。

この日は多少気負いもあったのか、いつもよりも空回りしてしまった部分も否めないという印象を持ちましたが、それでも及第点の出来。
イエローを貰っていよいよリーチがかかってしまったのが残念でした。
ただ、「米本が仮に出場停止になったら、どういう布陣になるのだろう、、、?」と想像を巡らすことすら今の東京についてはこの上ない楽しみです。
本当に、2ヶ月前とかでは想像も出来ません。苦笑



カボレ、ヨネ、ナオのシャーで占めて、大阪に戻りたこ焼きバー(これも非常に美味!!)で祝杯を上げ、素晴らしき大阪・兵庫の夜は更けていきました。
この宴会は、別口で試合を観に来ていた浦和ファンの友人が先導してくれたのですが、ニュートラルな視点で見た彼の評は、

「3月に当たった時とは別のチーム」
「前の4人(カボレ・平山・ナオ・羽生)のコンビネーションがとんでもない」
「あの28番(ヨネ)が最後頭抑えて倒れてたのは、嘘だと思った」

とのことです。
3番目については、彼が高卒ルーキーであること、神戸での凱旋試合だったこと、それから日ごろのプレーぶりを説明して「そんな訳あるか!!」と一喝しておきました。
まったく、、、浦和の奴等は、、、。笑


ともかく。
今回の神戸遠征を経て、ワタクシの東京についての印象は、確実に確信に変りつつあります。

どなたかも仰っていましたが、今すぐにでも、鹿島や浦和とやってみたい。本当にそう思ったりもします。

ただ、サッカーチームというのが本当に本当に些細なキッカケによって、まるで別のチームのようにガラリとその姿を変えてしまうというのも今まで何度も目にしてきました訳で。
そういった意味では、名古屋、名古屋、大宮、広島と続くこの7月は、自分たちの今現在の立ち位置を知り、そしてそれに確信を持つために、格好の相手が揃っているとも言えるかもしれません。
そして、そこをキッチリ乗り切って、8月1日、川崎とのクラシコを迎えられれば、それがきっと「の夏」として結実していく、そんな気がします。

今、芽生えつつある確信を各個たるものにするための夏。
そんな風に思いながら、往路は28番の座席に座り、復路は18番登場口から東京に向けて飛び立った、神戸遠征が終わるのでした。




週末、今度は芝を着替えた味スタで、たくさんの興奮が味わえますように。