2009/06/13

ナビスコ最終節:東京3 vs 1清水



誰が何と言おうと、この日の私的MOMは権田に。

毎試合、どんなに楽勝な試合でもとりあえずワタクシたちをハラハラさせなければならないと義務を感じているに違いない、そんな我らが愛するチームのナビスコ予選突破は、彼の、鬼神が宿ったかの如きPKストップによって確実なものとなりました。
事実上試合を終わらせたそのプレーは、どんなゴールよりも価値がある。

そうワタクシは思います。






さて、時間は少し戻って。

実は何を隠そう、駒沢陸上競技場にてサッカーの試合を見るのは、ワタクシ史上において初めての出来事でありました。



愛するチームのホームゲームは、自転車でスタジアムへ。
大田区に居を構えるワタクシにとって、長年抱いてきたそんなホームゲーム観戦の姿に対する憧れを遂に実現するチャンスがやって参りました。

という訳で、余裕を持って蒲田を出発。
環八通りを進んで自由通りへと入り、一路世田谷区駒沢を目指します。



池上線、目黒線、東横線、大井町線と線路を越え、スタートから一時間程を費やして、ようやく駒沢オリンピック公園に到着。
途中はなかなかアップダウンも多く(通過してきた地域はれっきとした『高級住宅街』でありまして、「何故に金持ちは高いところに住みたがるのだろう」と、不毛な問いを繰り返し思い浮かべていたことは内緒であります)、朝のいい運動になりました。



それにしても、皆様本当にサッカー好きなんだな、と。笑
結構余裕を持って出たんですが、着いた頃には『駒沢大解放』の待機列と、もちろん試合観戦本編の待機列と、結構な人に吃驚でした。



早めに着いたので、初めて足を踏み入れるスタジアムの遠景を肴に、エビスを1杯。(まだ11時。。)

この日はケータリングカーも大集合で、スタジアム周りはなかなかいい雰囲気だったように思います。
ただ、そこで売っているプレミアムモルツは500円/1本。
そこから徒歩50歩の位置にある売店のエビスは300円/1本ということで、ワタクシはケータリングメニューの中で溺愛しているケバブをゲットした後は、専ら公園内の売店で麦酒を堪能しておりました。

駒沢公園内の売店は、値段も総じて良心的で非常に素晴らしいです☆



ケバブの後は、JSPORTSの特集で目にしていたカレーラーメンを体育館内のカフェテリアにて。
これも想像していたよりも全然美味しかったです。

という訳で、腹ごしらえは完了! ←この時点で既に食い過ぎです。




スタジアム内に入ると、既にピッチ上をサッカー少年たちが駆け回ってました。
ドロンパも色々営業活動をしつつ、途中はミニゲームのキーパーに入ったり。
肝心のキーパーの実玉の程は、むむ、、。苦笑



反対側のコートには、普及部・川口信男コーチの姿も!!
ゴールの片付けなどでスタンド近くに来た際には、大声援が送られてました。相変わらず、ナイスガイであります。

しかし子供たちは、こんな天気のいい日に、芝の上で本当に愉しそうだなあ。羨ましい限りですね。







で、試合ですが。

両軍に相応のチャンスあり、そして多くのミスありのこのゲーム、特に前半を無失点で抑えられたポイントは、個人的には梶山のポジショニングにあった気がしています。


東京はここまで得点こそないものの「代えのきかない」活躍を安定して続けていた平山が出場停止。
そしてバックラインからのビルドアップで5月の好試合を演出していた今野は、もちろん代表の活動のため不在。

ナビスコ前節では、平松がその代役を務めましたが、ことビルドアップに関してはモニ並みの不安定さを露呈してしまった中で、この日の対戦相手はフォアチェック→ショートカウンターが持ち味の清水という。

昨年も、前線で収まりどころのないままに、梶山と今野のところを狙われて5失点。
こんな痛い記憶もあり、今回もなかなかにハードルの高い状況の中迎えるゲームだなあ、とワタクシ自身は思っていたのです。

実際、試合前のアップを見た限りでは、梶山の状態は思いっきり悪そうでした。
シュート練習でも1球も全力でのシュートはしていないし、打ち終わった後もしきりに足を気にしている風でした。

が、試合が始まってみると、東京は、10番がそのような状況にあっても、最もその特長を活かせる戦い方を選択したかのようでした。

この日の梶山は、特に前半、ほぼDFラインといってもいいくらい低い位置にポジションを取りました。
どのくらい「ほぼ」かといえば、大体相手FWと平松とその両者とも等距離に位置するくらい、といえばいいでしょうか。
攻撃を組み立てるといういつもの役割よりも、DFラインのフォローと、米本が縦横無尽に動いた(あの天候の下、フル出場であの運動量は本当に素晴らしい)スペースのカバーリングに主軸を置き、ギャンブルパスも少なくして「繋ぎ」に徹していた、そんな印象でした。

ただ、この「平松と」というのが実はミソというか、実は狙いだったのではないかとワタクシ自身は勝手に思っているのですが。

先日の山形戦を御覧になった方の中には、平松のそのパフォーマンスに大きな危惧を覚えた方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
ワタクシもその一人でありまして、彼の繋ぎの部分に対する「危なっかしさ」と、前に前にというその守備スタイルを逆手に取られた場合の脆さに国立のスタンドで不安いっぱいにさせられたのでした。

が、この日の平松のパフォーマンスは、まるで見違えていました。

梶山が平松の近くにポジションを取っているためか、そのビルドアップ部分の危なげなさは一切感じませんでした。ちゃんと数えてはいませんが、おそらくパスミスはゼロだったのではないでしょうか。
そしてその部分の安定が更なる好循環を読んだのかは判りませんが、本業の守備でも好プレーを連発。
チャージに関しては全く申し分ありませんでしたし、そこでかわされた際にはそれこそ梶山がしっかりとカバー。
この日は記憶にあるだけでも2度、梶山が清水の決定機から東京を救っています。

攻撃面では、草民が突っかけて米本が拾い、ナオとカボレでゴールへ。というナビスコ仕様の攻撃スタイルがこの日も機能していたように思います。
特に、先程も少し書きましたが、米本のパフォーマンスは素晴らしかったですね。
おそらく、シュート本数も一番多いのではないでしょうか。まあ、全て入りそうな感じはなかったですが、、、。苦笑

平山不在のため、途中から徐々に前線で起点が作れなくなって押し込まれた部分もありますが、後半は梶山のポジションをもう少し高めに修正。
モチベーションの違いのせいか清水側があまりガツガツ来なかったこともあって、結果的に主導権を握っていた時間はかなりあったように思います。



今季ここまで、梶山にかかる高負担ぶりについては何度となく指摘させていただいたように思いますが、今回の清水戦は、今季初めてといってもいいかと思いますが、ようやく1つの「解」を提示することが出来たのかな、という感じはします。
もちろん、今日の日のスタイルがイイ! といっているわけでは決して在りません。
ただ、彼のプレーがいつもよりも目立たないけれども、しかし確実に東京の試合内容に安定感をもたらしたように感じられた。
しかも、羽生・平山・今野抜きで。という意味では、収穫は決して少なくないのでは、と思うわけです。



これでめでたく、ナビスコカップは予選突破。
個人的には今季、ナビスコというタイトルにあまり興味がないという気持ちには今も嘘偽りはありませんが、それでも、草民や椋原、そして塩田など、まだまだ試合で躍動しているところを見たい選手がいっぱいいる、そしてその機会を得られたということに純粋に悦びを覚えます。









清水とは次のホームゲームで再戦。
そして来月は名古屋と3戦という何とも微妙なスケジュールになってしまいましたが(そしてもし名古屋に勝つとまた清水の可能性があるそうな、、、)、今現在、この東京というチームは試合を重ねる毎にどんどん伸びていく予感がある、それが何より素晴らしいことではないかな、と思います。

この日はチケット完売にも拘らず、12,000人と残念な観客数でしたが、それでも、そんな予感に溢れたゲームを見逃したことを後悔させてやればいいのです。
ワタクシたちは、前進している。
その実感を持てることの悦びが今、スタンドに溢れている。
3-0になった後半に駒沢に響き渡った「カップを奪い取れ」の大合唱にそんなことを思い、そして「いいぞ、いいぞレフェリー!」「もう一枚!」「もう一回!」の悪ノリっぷりに会場が変っても変らない、東京のスタンドを堪能させていただきました。



あ。
でも、あの「俺の」赤嶺の奪ったPKのファウルは、個人的には「ない」と思っております。
あれは、全くゴールに向かってのプレーでもありませんでしたし、後でリプレイで確認しても、確かに押したり引っ張ったりはしていますが、PKになるようなプレーじゃないというのが、個人的な見解です。
まあ、、、「俺の」赤嶺が久々に決めることが出来たので、運がよかったのかな。とも思いますが。。



ちなみに、PKの蹴りなおしは、西部のミスですね。
完全に蹴る前に、ラインの前に動き出してます。

上の写真でも多少わかりますし、リプレイでも確認しました。

なお、権田が止めたPKに繋がる平松のファールは、疑いなくファールだと思います。
カードが出なかったのが不思議なくらいですが。。





ゲームの後は、満足感に浸りながら、往路とは違い、駒沢通りを西に二子玉川まで抜け、多摩川のサイクリングコースを河口まで、一路蒲田まで戻ってまいりました。

自転車でホームゲーム。
いや、何とも素晴らしい。

夏日のデーゲーム。
日陰のないスタンドで真っ黒に焼けてしまいましたが、色々な街並みや景色を堪能し、様々なものを得ることが出来たように思う、そんな愉しい一日となりました。



次の駒沢開催はいつになるのでしょう。
来季、あるといいのですけれど。

2 件のコメント:

sususu1999 さんのコメント...

こんばんわ。

我が家でも赤嶺のPKはないよねーと言っておりました。
あそぶさんの言うように、全くゴールに向かっていませんものね。
清水の青山にとってはホントに気の毒な判定でしたが、赤嶺にとってはこれが一つのきっかけになってくれればと思いました。
今週末から再開するリーグでも上向きになってくれるといいですね。

あそぶ さんのコメント...

あのPKはないでしょうね。

ただ、しつこく抗議して退場にまでなった青山にはワタクシは全く同情しませんが。苦笑

そろそろ上向いてくれないと、本当にまずいことになってくるので、それは全く切実な問題ですよね。

でも、意外と楽観的な自分がいるのは、ここ最近の試合内容がいいからでしょうか。。